花筐~花がたみ

気ままに各地を歩きながら撮った写真をメインにして・・・


“旧東海道・桑名宿から四日市宿へ てくてく旅 その1”からの続き>

“十念寺”から旧東海道を南へ進むと“長圓寺” (浄土真宗)

境内に桑名の伝統文化である折り鶴を考案した

魯縞庵義道(ろこうあんぎどう)の碑がある。

180613桑名・旧東海道長円寺PENTAXMX-1

江戸時代に長圓寺の住職であった魯縞庵義道は一枚の紙から

最多97羽の鶴を繋いで折る技法を考案したとされる。

桑名の千羽鶴”と名付けられた“連鶴”

市の無形文化財に指定されている。


更に南へ進むと“七曲見附”となるが、それらしき史蹟は見当たらない。

そこを西へ曲がって進むと右手に大邸宅が現れる。

かつての広瀬鋳物工場跡だそうだ。

180613桑名・旧東海道広瀬鋳物工場跡PENTAXMX-1

掲示によると・・・

桑名藩主の本多忠勝が城の建設のためなどにより

鋳物師の広瀬氏を招き、ここに鋳物工場を造った・・・

1862年にはシーボルトが工場見学をした・・・

このあたりを鍋屋町と称するようになった・・・

現在は個人宅になっている・・・


大邸宅の立派な塀で遮られ内部を伺うことはできないが

かなり広い敷地の工場であったことが判る。


その少し西には“天武天皇社”が建っている。

180613桑名・旧東海道天武天皇社PENTAXMX-1

掲示によると・・・

天武天皇を祭祀する全国唯一の神社・・・

672年の壬申の乱の際に大海人皇子(のちの天武天皇)が

桑名群家(役所)に宿泊されたことに因んで建てられた・・・


別の資料によると・・・

お妃(後に皇后 そして持統天皇)もご一緒に宿泊され

皇子が美濃へ向かわれた後も二ヶ月間の逗留があった・・・のだそうだ。


旧東海道の左手に建っている石標

180613桑名・旧東海道本願寺-1PENTAXMX-1

何だろうかと中に進むと“本願寺”と書かれた掲示があった。

でも寺らしき建物は何も無く、地面に石が並んでいるのみなのだ。

180613桑名・旧東海道本願寺-2PENTAXMX-1

掲示を読むと、松尾芭蕉の門人である各務支考分骨供養塔(梅花仏鏡塔)とのこと。

おそらく最も高さのある塔のことだろう。

他に芭蕉の“今日斗り 人も年よれ 初時雨”の句碑があるとのことだが

どの句碑のことか判らなかった。


さて、更に西へ進むと火の見櫓のあるところで突き当りになり

そこで南へ進むことになる。

その三叉路ポイントが“矢田立場”

180613桑名・旧東海道矢田立場PENTAXMX-1

“立場”とは宿場と宿場の間にあって

旅人が休憩する茶店などが集まっているところとの掲示があった。


少し歩くと右手に饅頭屋さん(つたや)があったので中に入り

“水まんじゅう”“かりんとう饅頭”を買った。

180613桑名・旧東海道つたやPENTAXMX-1

東海テレビの高井アナウンサーも来ていたんだねえ~色紙がある。

“かりんとう饅頭”は黒糖饅を米油で揚げたもので

カリッサクッという食感・・・中にはこし餡が入っている。


更に旧東海道を南へ進むと右手に“城南神社”

180613桑名・旧東海道城南神社PENTAXMX-1

ご祭神は天照大御神

神宮式年遷宮ごとに神宮の一の鳥居と殿舎の一部を拝載し

改築の古例になっているとのこと。


さらに南へ・・・“七里の渡し跡”からおよそ4km

両宮常夜燈(安永常夜燈)がある。

180613桑名・旧東海道安永常夜灯-1PENTAXMX-1

1818年(文政元年)、神宮への祈願を込めて

桑名と岐阜の材木商が寄進して建てたものとのこと。

180613桑名・旧東海道安永常夜灯-2PENTAXMX-1


両宮常夜燈”の南には“町屋橋跡”

舟着場があり、立場だったので賑わっていたそうだ。

1635年(寛永12年)にここから対岸まで町屋橋が架けられた。

その後は中州を経由しての二本の橋になったり

一本の橋で一気にということもあったらしい。

1933年(昭和8年)に国道1号の橋が架けられたときに

旧東海道の町屋橋は廃止されたとのことだ。

写真奥は“町屋川”員弁川 いなべがわ)

180613桑名・旧東海道町家橋跡PENTAXMX-1

左上は七里の渡し跡  右下は町屋橋跡


寺町商店街から町屋橋跡まで写真を撮りながら

歩くに要した時間は1時間半だった。


ここまでは桑名市だったが、ここ(町屋川の川幅センターライン)からは三重郡朝日町となる。

“町屋川” 国道1号の橋から西(上流)を

180613町屋川PENTAXMX-1

(以上の撮影 2018年06月13日(水) PENTAX MX-1)

<続く>



ここまでの様子はこちらで

“旧東海道・桑名宿・旧跡“七里の渡し”でヒルナンデス!のロケ隊と相前後しつつ~”

“宝暦治水薩摩義士ゆかりの海蔵寺(三重県桑名市)と治水神社(岐阜県海津市)”

“東海道五十三次・桑名宿・七里の渡し”

“桑名宿“七里の渡し”あたりから“長良川河口堰”を見る”

“桑名宿“七里の渡し”あたり 旧東海道と歌行燈句碑”

“桑名城址・九華公園 三重県桑名市”

“その手はくわなの焼きはまぐり 三重県桑名市”

“東海道のシンボル青銅鳥居のある春日神社 三重県桑名市”

“旧東海道・桑名宿から四日市宿へ てくてく旅 その1”



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旧東海道の歩き旅良いですねえ。
色々な新しい発見があるようです。
[ 2018/06/22 07:12 ] [ 編集 ]
おはようございます
歴史を見ながら感じながらの
散策、楽しいでしょうね。
[ 2018/06/22 07:31 ] [ 編集 ]
旧東海道
お早うございます。

随分、こまめに見て歩かれています。

ただ、歩いたと言う実績だけで、歩く人も、多いですが、
こうして、じっくり見て歩くのもいいですね。
[ 2018/06/22 09:11 ] [ 編集 ]
おはようございます
これは歴史の宝庫ですね
いろいろ勉強になりますね
[ 2018/06/22 09:21 ] [ 編集 ]
おはようございます♪
昔の旅って歩き旅ですから、茶屋は多かったでしょうね。
旅の楽しみでも有ったでしょうからねぇ~(^^ゞ
渡しの有る町では、悪徳渡し人夫がからなず居るんですよね。
水戸黄門の観過ぎですかね(゚m゚*)プッ
[ 2018/06/22 09:25 ] [ 編集 ]
連鶴
連鶴の発祥はこちらのお寺長圓寺だったのですか
一時習った事があって本も買って頑張りました
老眼が進んで細かい所が見にくくなり挫折しました
芸術ですよね
[ 2018/06/22 14:55 ] [ 編集 ]
歴史の町
わずか1時間の距離にたくさんの見どころがありますね。
97連の折り鶴はすごいですね。
4連は折ったことがありますが
[ 2018/06/22 20:06 ] [ 編集 ]
松尾芭蕉の門人である各務支考は岐阜の人です。
こちらにも遺跡がありますが、三重県にもあるのですね。

壬申の乱に関する神社がそちらにはあるのですね。
岐阜も壬申の乱に関わっています。

桑名の港に岐阜の商人の寄進があるのは、歴史を
物語っていますね。東海道線が開通するまで
笠松港から桑名港、四日市港は海路で繋がって
いました。江戸に行くのもまずそこからスタート
です。
[ 2018/06/23 09:11 ] [ 編集 ]
お返事有難うございます
昨日はぴーかんで暑かったです。
桑名には3時ごろ到着しました。近鉄に乗りました。
最初が海蔵寺で、次に六華園に入場し、七里の渡しから本丸跡へ、七曲りを矢田の立て場まで歩き、隣の駅「益生駅」では6時近くになっていました。また近鉄で名古屋まで。急いで食事をし、7:49ののぞみに乗り、家には11時前に到着しました。Saas-Feeさまの紹介されたとおりに歩きましたが、抜かしてしまったところもありですが、回ることが出来ました。きれいな街でしたね。本当にありがとうございました。
[ 2018/06/23 10:26 ] [ 編集 ]
歴史の旅
神話の時代から元禄文化まで、時代をたどって様々なものが残されているんですね。各務支考って論客で理屈ぽいなんていわれていた俳人ですが、私はそう習ったというだけでよくわかりません。でも妙に懐かしい名前を聞いた気がするから不思議です。
 かりんとう饅頭は宇都宮の名物にもあって大好物です。
[ 2018/06/23 18:39 ] [ 編集 ]
Saas-Feeの風さん、おはようございます♪
立場という地名は横浜にもありますが、その意味は初めて知りました。
地名から歴史を読み解く野も面白いものですね。

壬申の乱といえば、「関東ふれあいの道」で歩いた伊勢原市の石雲寺にも
戦いに敗れた大友皇子が祀られていました。

常夜燈や墓碑らしき石碑も変わったものがあり、歴史が感じられますね。
[ 2018/06/24 10:47 ] [ 編集 ]
Σ 三面相さんへ
こちらへ来てン十年ですが、
歩いてみると、知らなかった旧跡が多くてびっくりですよ。
[ 2018/06/24 15:56 ] [ 編集 ]
Σ imaipoさんへ
歩く前に知識を仕入れていないから
旧跡を飛ばしてしまいましたよ。
[ 2018/06/24 15:58 ] [ 編集 ]
Σ mcnjさんへ
そうですね、おっしゃる通りと思いますよ。
旧跡訪ねの歩きです(^^♪
[ 2018/06/24 15:59 ] [ 編集 ]
Σ ヒューマンさんへ
こんなところがあったのか・・・
そう思うことがたくさんありますね。
[ 2018/06/24 16:01 ] [ 編集 ]
Σ ベルさんへ
旧東海道筋にはお菓子屋さんが多いですよ。
老舗ですね。
旅人にお茶を出して菓子を売る・・・。
Saas-Feeの風も歩きながら
老舗菓子店を探しています(^^♪
[ 2018/06/24 16:03 ] [ 編集 ]
Σ げんかあちゃんさんへ
あれは真似できません。
あんなに高等技法・・・器用じゃないとねえ。
でも勿体ないですよ~せっかくのことでしたのに。
復活なさったら如何でしょうか、
眼鏡を目に合わせて・・・(^^♪
[ 2018/06/24 16:05 ] [ 編集 ]
Σ 大連三世さんへ
切り絵の題材になりませんか、連鶴は・・・。
ぜひつくってください。
[ 2018/06/24 16:07 ] [ 編集 ]
Σ matsubaraさんへ
壬申の乱で大海人皇子のルートがこのあたりになっており
皇子に関係する旧跡が幾つもあるとのことです。
桑名の港には行ったことがありませんので判っていませんが
岐阜商人の寄進のものがあるのですね。
いつか桑名港に行ってみますね。
[ 2018/06/24 16:11 ] [ 編集 ]
Σ tonaさんへ
一週前の天気予報では曇り時々雨…だったように思いますが
好い天気で暑い日になりましたね。
でも計画通りの旅ができて好かったです。
お帰りが23時頃とのこと、強行軍ですねえ。
これからは日帰りという計画は難しくはありませんか。

Saas-Feeの風は富田まで歩いていますので
順次、ブログにアップすることにしています。
富田から四日市までのてくてく旅については実行未定です。
[ 2018/06/24 16:16 ] [ 編集 ]
Σ agewisdomさんへ
各務支考をご存知でしたね。
さすがですね。
Saas-Feeの風はまったく知らない俳人です。
歩くと史蹟・旧跡に出会えます。
車通行ではこうは参りません。

お名前が入りました。
お手数をおかけしました。
[ 2018/06/24 16:19 ] [ 編集 ]
Σ hiroさんへ
hiroさん、こんにちは。
立場という地名は横浜にあるとは知りませんでした。
どのあたりなのか、後で調べておきます。

伊勢原に住んでいたことがあるのに石雲寺を知りません。
これもどこなのか、調べておきますね。
情報をありがとうございます。
[ 2018/06/24 16:24 ] [ 編集 ]
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Saas-Feeの風

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(撮影 2008年07月09日)

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